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FX放浪記

trade 4💲ポジションに願いを:FX自動取引の夢と現実

trade 4💲ポジションに願いを:FX自動取引の夢と現実のイメージ

ポジションに願いを

FX取引の基本、たった2つのパターン

FX取引の基本は2種類だ。驚くほどシンプル。複雑な株式市場とは大違いだ。

  1. 通貨を買ってから売る。
  2. 通貨を売ってから買い戻す。

小学生でも理解可能なレベルである。

ポジション基本、わずか3つのステップ

1番目の取引、いわゆる「買い取引」は3段階に分かれる。

  1. 通貨を買う。スリルと期待で胸が高鳴る瞬間だ。
  2. 買った通貨の価格が気になる。上がれば嬉しいし、下がれば胃が痛くなる。まさに、喜怒哀楽の嵐。
  3. 儲けに満足した、もしくは価格が下がって損が膨らみ心が折れたら、通貨を売って精算する。勝者の誇りか、敗者の屈辱か。

まるで時化の中を進む青函連絡船のごときである。

この一連の流れをポジションと呼ぶ。なんだかカッコいい響きだ。上記の工程をそれぞれ、次のように呼ぶ。

  1. 買いポジションをオープンする
  2. ポジションを保持する
  3. ポジションをクローズする

ロング?ショート?

売りの場合は売りポジションと呼ぶ。英語では買いポジションをロングポジション、売りポジションをショートポジションと呼ぶ。ポールポジションは存在しない。 価格が上がるのはじわじわと時間がかかるの(ロング)に対し、価格が下がるのはあっという間(ショート)だから、とのことだが、これは俗説のようだ。ふーん、そうなのか。知らんけど。

人間 vs 機械、どっちが賢い?

人間が取引を意思決定する「裁量取引」では、ポジションをどの方向(買いor売り)にいつ開くべきか、ここから悩むわけだが、自動取引はなんの躊躇もなく、ポジションを開いていく。

これがいい。

そもそもFXど素人の私だ。プログラムのほうがよほど信用できるのだ。なぜなら、コンピューターは間違えない。愚直にアルゴリズムに従い取引をするだけだ。

夢の自動取引、お金が勝手に増える魔法

気が付けば取引画面には数十件ものポジションが並んでいる。利益が出ればこれまた躊躇なくポジションはクローズされ、利益が積み上がっていく。

ポジションがたくさん

素晴らしい。

何もしないでも、お金が増えていく。これは現実だろうか?世の中にはそうそう上手い話はない。でも、これは違う。私は誰かにFXを勧められたわけでもなく、何かのブログを読んだわけでもない。己の全知全能を駆使して、チートを発動させたのだ。きっとそうだ、そうに違いない。私は天才かもしれない。

不安?それは素人の考えさ

ふと気づけば、なんだか、利益がマイナスのポジションばかりが溜まってきているような気がするのだが、素人の私にそんな良し悪しがわかるわけもない。プログラムの判断だ。きっとこの先でプラスに転じると見越してポジションを買ったに違いないのだ。コンピューターは未来が見えるんだろう、きっと。

私は好きなことをしておいて、たまに画面を見ればそれでいいのだ。寝ている間も、遊んでいる間も、お金が増えていく。こんな素晴らしいことがあるだろうか。

私の老後は安泰なのだ!

…そう、私はその時まだ知らなかった。この楽観が、やがて大きな代償を伴うことになるとは。

本日のアドバイス

嗚呼、無知なる我が身よ。浮世の栄華に目を眩まされ、己が才覚を過信せし愚かさよ。機械の智恵を無二の味方と頼み、安逸を貪りしは、まさに蟷螂の斧、以て天を撃たんとするが如し。

されど、世の理は斯くの如く。禍福は糾える縄の如く、栄華の後には必ずや没落の憂き目あり。この楽観の裏には、やがて訪れん大いなる試練の影潜みおるを知らず。

我が心よ、目覚めよ。安逸に溺れし夢より覚めよ。外国為替の荒波は、未だ汝を呑まんと牙を研ぎおる。油断なく、慎重に、己が道を歩まんことぞ肝要なれ。

さりながら、希望の灯火を消すなかれ。試練は我らを鍛え、知恵を授く。今宵の苦難は、明日の糧となりて、我らをより強き商人へと導かん。

ゆめゆめ忘るるなかれ。外国為替の道は、瞬時の栄華に酔うべきにあらず。不断の精進と慎慮こそが、真の富を齎す要諦なり。心して取り組むべし、我が同胞よ。