公開日:
更新日:
7 min read
FX放浪記trade 19💲EAトレード破綻の記録 - トレンド相場の恐怖

前回までのあらすじと続き
半月で130万円をFXで稼いで調子に載ったら、 一気に90万円が飛んで、まだまだ相場が下がり続ける阿鼻叫喚の真っ最中。
6月13日、いくつかのEAが破綻して150万円が60万円になった。しかし、まだ耐えているEAもある。 証拠金維持率はじわじわと下がり続ける。EURUSDは200pips以上も下がっているが、下げ止まる気配が無い。 そろそろ相場が反転してもいい頃だろうと言い聞かせる。
ひたひたと忍び寄るゼロカットの恐怖。
もう寝よう。明日はきっといい日になる。
再びお祈りトレードのまま、眠りについた。
【解説しよう!】
ゼロカットシステム
FXのゼロカットシステムとは、為替相場の急激な変動(急落・急騰)により、預けた証拠金以上の損失が出ないように保護する仕組みです。
通常のFX取引では、レバレッジをかけているため、預けた証拠金以上の損失が発生する可能性がありますが、ゼロカットシステムでは、証拠金残高がゼロになった時点で強制的に取引を終了させ、それ以上の損失を防ぎます。
翌朝、どうせ破綻してる、つまりゼロカットされてすべてが吹っ飛んでるだろうと、半ばあきらめてFX口座にログインした。 まだ破綻していなかった。しかし好転もしていなかった。膠着、といったほうがいいだろうか。
しかし夕方になり、欧州勢が市場に参入すると、相場は徐々に動き出した。またもや下がりだした。 夜になると、多くのEAが損切りをし始めた。ロスカットだ。じわじわと残高が減っていく。
そして、ついに、最後のEAもロスカットされた。1,487,172円の損失だ。
EAはトレンド相場に弱い
2022年5月中旬から6月初旬のEURUSDのチャートを見ると、129万円を稼いだ期間はレンジ相場。 150万円が飛んだ1週間は370pipsも下落したトレンド相場。はっきりとわかる。
EAはトレンド相場に弱い。トレンド相場は予測が難しい。EAは過去のデータを元に取引を行うため、トレンド相場の動きに対応できない。
「だからこうなる前にEAを手動で停めるんだよ。」
ネット上にはこのような意見があふれていた。しかし、EAを手動で停めるのは、EAを使う意味がない。 EAは自動売買のために使うものだ。手動で売買するなら、EAを使わないほうがいい。
違うのか?私の理解が間違っているのか?
だって「自動取引」なんだろ???
取引結果
EAごとの損益
ea name | profit |
---|---|
EA Prime II | -640,468 |
Acrobat | -498,691 |
leopard | -163,186 |
PANDA | -100,970 |
ToStar | -61,431 |
Maple | -26,609 |
BuySell | -25,075 |
CAD Trader | -12,435 |
EURUSD(TMA) Scalper B | -6,656 |
Unlock | -6,441 |
Up | 4,922 |
LIBERO AC | 7,060 |
Caiman | 7,994 |
eagle blizzard α | 15,343 |
LowRisk | 19,471 |
総計 | -1,487,172 |
通貨ペアごとの損益
symbol | profit |
---|---|
EURUSD | -732,948 |
GBPJPY | -283,390 |
AUDCAD | -183,886 |
GBPUSD | -175,622 |
USDJPY | -146,850 |
CHFJPY | -10,260 |
AUDJPY | -10,120 |
EURJPY | -4,790 |
AUDNZD | -3,114 |
EURAUD | 2,440 |
EURCAD | 10,194 |
GBPNZD | 12,903 |
GBPCHF | 15,530 |
GBPCAD | 22,741 |
総計 | -1,487,172 |
教訓
レンジ相場でガッツリ稼いで浮かれポンチのまま、トレンド相場で大損こいた初老のFXトレーダーの悲劇。 いや喜劇と呼ぶべきか。笑ってくれ、ふはははは、は…涙
あそこで止めときゃよかったんだよ! 調子こいてクレジット無しで取引したらダメなんだよ! 金は命の次に大事なんだよ! それをこんな粗末に扱って、どないすんねん!!!
後悔、先に立たずとは言ったものだ。
この一連の取引で得た教訓はいくつかある。
- クレジット無しの取引は絶対にしない
- トレンド相場にはEAは向かない
- レンジ相場で稼いだら、そのままの勢いで取引を続けない
でもね、実際の話、トレンド相場だって分かった時点で、損切りしてもしなくても変わらない状況にまで追い込まれている。 ならば、そのまま市場の好転を期待するのも一つの戦略と言える。 この思考回路が、まさにプロスペクト理論の通りで笑える。
今回、破綻したEAとしなかったEAの差は何か? トレンド相場に突入する前に、逆張りをしていたかどうかだ。 個々のEAがどのようなタイミングでポジションをオープンするのか、そのアルゴリズムを知ることはできない。
次回はこのあたりを考慮して、トレンド相場にも強いEAを厳選すれば勝てるものだと、このときはまだ信じていた。