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FX放浪記

trade 20💲EAトレード破綻の記録 - 損失で終えたFX取引

trade 20💲EAトレード破綻の記録 - 損失で終えたFX取引のイメージ

朝スキャ(night scalping)

朝スキャ(早朝スキャルピング、欧米では”night scalping”)は、MT4時間の0時台(日本時間の冬7時台、夏6時台)に発生する窓開けを利用した取引手法です。 この時間帯は取引量が極端に少なくなり、流動性が低下することで大きな窓開けが発生しやすい特徴があります。 特に月曜日の窓開けが大きくなる傾向があります。

朝スキャの基本戦略として、窓が開いた場合、約8割の確率で窓埋めが発生すると言われています。 このため、大きな取引量で窓開けの逆張りを行い、窓埋めで利益を確定する手法が用いられます。

朝スキャ説明チャート

しかし2022年秋頃からFX業者が早朝のスプレッド(≒取引費用)を大きくするようになり、朝スキャEAの運用が困難になり、ほとんどが運用停止となりました。

スプレッド

スプレッドとは買値と売値の差。スプレッドが大きいと、取引費用が高くなる。

EAトレードのその後

前回までの流れ

運用成績を独自に解析して、長期に安定した運用をしているEAを選定し、2022年8月25日に運用を再開しました。 そして翌年5月23日にゼロカットですべてを失いました。

取引収支グラフ

ひどいもんです。コツコツドカンを繰り返しているのが、グラフから見て取れます。

その2か月後に、GemForex自体が破綻しました。 ボーナスアビトラージが横行したり、取引業者に資金を持ち逃げされたり、散々な目に遭ったようですが、私はその時点で運用を辞めていたので、被害はありませんでした。 ちょうど頃合いだったようです。

ボーナスアビトラージ

FX業者のゼロカットシステムとボーナス制度を悪用する不正な取引手法です。

  1. 複数の口座を開設し、それぞれにボーナスを受け取る
  2. 経済指標発表直前に、異なる口座で証拠金維持率ギリギリまで両建てポジションを持つ
  3. 経済指標発表後の急激な相場変動で、一方の口座は利益を確定し、もう一方の口座はゼロカットで損失を限定する
  4. ゼロカットシステムにより、マイナス残高にはならないため、実質的にリスクなしで利益を得る

この手法は、業者に多大な損失を与え、健全な市場を歪めるため、厳しく禁止されています。GemForexの破綻の一因となったとされています。

収支

操作金額日付
収益168,9482022/9/9 1:13
損失-450,0002022/9/23 17:24
収益232,3392022/11/7 1:58
損失-460,0002023/5/25 9:04
合計-508,713-

合計は508,713円の損失でした。先の損失を加えると取引全体では約90万円の損失です。

EAごとの収支

EA名収益
Cube549,876
Unlock289,663
*eagle blizzard α239,425
*swallow blizzard221,189
*ALNAIR_mirror116,260
PANDA97,652
EURUSD(TMA) Scalper B93,834
*dr_SPIKE_M118,293
Caiman13,169
HAPPY10,526
SafeUP8,123
*ALNAIR_EX_mirror7,339
*Beard Cutter4_GE3,765
Butterfly-82,829
*サンワセブンシステム-227,188
Dollar-390,653
30minMartin SL有-447,760
Up-518,394
GMT-659,951
Akita-1,022,721
総計-1,680,382
  • *がついているのは朝スキャEA。
  • Akitaが100万円以上と、最も大きな損失を出した。
  • GMTはGenesys Matrix Tradeという、斬新な手法を実装したというEAであったが、結局、ただのナンピンであった…騙された(涙)。
  • 朝スキャ(night scalping)EAは、当初は好成績を納めていたが、2022年秋頃から急激に運用成績が悪化し、運用が停止された。
  • 特に病床の作者が入院しながら開発・運用していたサンワセブンシステムは、朝スキャで破綻に近い運用成績だった。ロクでもなかった。
  • 30minMartinは20通貨ペアに対して30分ごとにナンピンを行うEAで、当初は素晴らしい成績だったが、相場の動きが激しくなって連続して損切りしたため、破綻した。
  • Cubeが最も稼いでいるが、最後に大ハマりしてゼロカットされた。この後、cubeは破綻した。
  • 損失は-1,680,382円だが、ボーナスクレジットが100万円分あったことや、ゼロカットシステムでカットされた損失もあったため、実際の損失は-508,713円だった。

通貨ペアごとの収支

通貨ペア収益
GBPUSD-1,052,060
EURUSD-497,313
GBPCAD-315,566
CADCHF-257,667
EURAUD-220,916
AUDCHF-81,141
EURNZD-71,298
GBPCHF-28,343
GBPNZD-4,214
NZDCHF-3,801
EURCAD-1,202
USDJPY2,200
CADJPY2,910
AUDJPY3,410
NZDJPY11,940
CHFJPY12,050
Caiman13,169
NZDUSD51,430
AUDUSD6,737
AUDNZD71,847
EURGBP82,928
AUDCAD93,691
EURCHF131,361
NZDCAD128,109
GBPAUD225,066
総計-1,680,382
  • GBPUSDが最も大きな損失を出した。これはAkitaによるもので、変動幅は4日間で450pipsに達した。

なにが悪かったのか?

収支結果から、朝スキャだけを運用していたら、そこそこ儲かっていたことが分かります。 しかし、その朝スキャも2022年秋頃から成績が悪化し、運用が停止されました。 残りのナンピンEAも、最終的にはほとんどが破綻してしまった。HAPPYだけは力技で生き残ったように思います。すでにGemForexは閉鎖されて確認することもかないません。

欲を書いて利回りの大きなEAを選んだことも敗因の一つですが、それは根本的な原因ではありません。

次回は敗因について深掘りします。