AIを使って事業計画書が作れるか? #1:現実と理想のギャップ
よくある質問 (FAQ)
AIで作成した事業計画書は実際に使えるのですか?
なぜ若い頃は事業計画書が不要だと思っていたのですか?
事業計画書の重要性は何ですか?
SWOT分析はなぜ重要なのですか?
AIによる事業計画書の問題点は何ですか?
なぜ事業計画書が必要か?
経営には事業計画書が必要だと必ず言われます。なぜでしょうか?しっくりした回答をくれる人はどれだけいるでしょうか?
私自身、若い頃は事業計画書なんていらないと、ずっと思っていました。 なぜなら、ドッグイヤーと言われ始めた1990年代のIT業界にいましたから、毎月のように良くも悪くも予想外のことが起きていました。 そうして積み重なった1年後の状況は、1年前には予想できなかったものでした。 だから私は思ってしまったのです。
「1年後の状況が全く予想できないのに、事業計画書なんて作っても無意味だ!」
事業計画書の重要性
もしも30年前に戻れるとしたら、私は強く言いたい。
「四の五の言わずに事業計画書を作れ!」
例え1年後に自分の予想を超えた展開があったとしても、それだけの計画のずれが起きたことはきっちりと認識すべきです。 また、新しい展開によって元の計画を忘れないようにすることも大事です。 目先の目新しさにとらわれて、ビジネスの本質を見失っては本末転倒だからです。 そして、逆のこともあります。年間売上高の4割がとつぜん消滅するという、想定外のことが現実に起きました。
SWOT分析の重要性
事業計画の基本はSWOT分析、自身の強みと弱み、そして外部環境を客観的に把握することです。 例えば売上が大きく1社に依存している場合、大口取引先からの発注がなくなれば、会社は存続の危機となります。 人間は頭では分かっているようで、実は理解できていません。 この状況をグラフなどで図示すると、その怖さがリアルに理解できます。
さて、事業計画の基本は、会社と会社を取り巻く環境を把握することです。これ無しに、事業計画を立てることができません。
AIによる事業計画書作成の試み
では、当社の事業計画をAIに作ってもらいましょう。
私は個人で経営コンサルタントをしています。経営におけるAI活用の情報発信と、補助機コンサルティングがメインです。ターゲット顧客は全国の中小企業、特に小規模事業者です。ネット上でビジネスをしています。ブログで情報を発信して、案件を獲得します。初期投資は100万円、収益予測は年間900万円です。 事業計画書を作成してください。
AI活用経営コンサルタント事業計画書
1. 事業概要
事業内容
- 経営におけるAI活用の情報発信
- AI活用に関する経営コンサルティング
ターゲット顧客
- 全国の中小企業、特に小規模事業者
ビジネスモデル
- オンラインを中心とした情報発信と案件獲得
- ブログを通じた集客とコンサルティング契約の締結
2. 市場分析
市場規模
- 中小企業におけるAI活用の需要は年々増加傾向
- 政府のDX推進政策により、今後さらなる成長が見込まれる
競合分析
- 大手コンサルティング会社:高額なサービス提供
- 個人コンサルタント:専門性や実績に差がある
- 当事業の強み:AI特化型、オンライン中心の低コスト運営
3. マーケティング戦略
オンラインプレゼンス強化
- SEO対策を施したブログ記事の定期投稿
- SNSを活用した情報発信と顧客とのエンゲージメント
コンテンツマーケティング
- AI活用事例や導入方法に関する無料レポートの提供
- ウェビナーやオンラインセミナーの定期開催
パートナーシップ
- 地域の商工会議所や中小企業支援機関との連携
- AI関連企業とのアライアンス形成
4. 事業運営計画
人員計画
- 初年度:個人経営
- 2年目以降:必要に応じてフリーランスの協力者を検討
サービス提供プロセス
- ブログやSNSでの情報発信
- 問い合わせ対応と無料相談の実施
- 個別コンサルティングプランの提案
- 契約締結とサービス提供
- フォローアップとリピート案件の獲得
5. 財務計画
初期投資:100万円
- ウェブサイト構築:30万円
- マーケティング費用:50万円
- 事務機器・ソフトウェア:20万円
年間収益予測:900万円
- コンサルティング収入:750万円(月平均5件×12ヶ月×15万円)
- セミナー・ウェビナー収入:150万円
年間経費予測:300万円
- マーケティング費用:120万円
- ツール・ソフトウェア費用:60万円
- 通信費・交通費:60万円
- その他経費:60万円
年間利益予測:600万円
6. リスク分析と対策
-
競合の増加
- 対策:専門性の深化と顧客満足度の向上
-
AI技術の急速な進化
- 対策:継続的な学習と最新情報のキャッチアップ
-
景気変動による顧客の投資意欲低下
- 対策:低コストサービスの開発とパッケージ化
7. 将来展望
- サービスのパッケージ化と価格帯の多様化
- オンライン学習プラットフォームの構築
- AI活用コンサルタントのネットワーク形成と案件のマッチングビジネス展開

AIが作成した事業計画書の評価
それっぽいのが出力されましたが、これで事業が遂行できるでしょうか?
例えば、
- 全国の中小企業、特に小規模事業者
- オンラインを中心とした情報発信と案件獲得
この点と
- 地域の商工会議所や中小企業支援機関との連携
これは矛盾します。ネットで全国的なビジネス展開をするのに「地域の商工会議所」では、相反していますし矛盾します。この点をAIに突き詰めてみます。
ご指摘ありがとうございます。 おっしゃる通り、全国展開のオンラインビジネスと地域の商工会議所との連携には矛盾があります。 この点は適切ではありませんでした。ご指摘を踏まえ、事業計画書を修正いたします。
ご指摘いただいた矛盾点を解消し、全国展開のオンラインビジネスモデルに一貫性を持たせた改訂版の事業計画書を作成いたしました。主な変更点は以下の通りです:
「地域の商工会議所や中小企業支援機関との連携」を削除し、代わりに「デジタルパートナーシップ」のセクションを追加しました。 ここでは、オンラインコミュニティやAI関連技術企業とのデジタル連携に焦点を当てています。 事業運営計画を完全にオンライン中心に修正し、リモートワーカーの活用やオンラインミーティングによるサービス提供プロセスを明確化しました。 財務計画においても、オンラインツールやデジタルマーケティングへの投資を強調しました。 リスク分析にサイバーセキュリティリスクを追加し、オンラインビジネス特有の課題に対応しています。 将来展望では、グローバル展開やオンラインプラットフォームの構築など、インターネットを活用した成長戦略を示しています。
AIによる事業計画書の限界
なんか現実的に聞こえません。こんなものです。
つまり「AIを使えば簡単に事業計画書が作れる」というわけではありません。 そう声高に言ってる人がいますが、その人は事業計画書が何たるかを理解していないのです。 見てる方も事業計画書をよく分かっていなければ、それっぽいものを見て「すごいなあ」と思ってしまいます。
恐ろしいことです。
次回はもっと実践的に、そして現実的に事業計画書を作成してみます。