なんだ、この会社? - SHIFTを調べていたら見えてきたCSKとの奇妙な共通点【前編】
よくある質問 (FAQ)
SHIFTの一人当たり売上高はどれくらいですか?
SHIFTの主力事業は何ですか?
CAT検定とは何ですか?
SHIFTの離職率について記事では何と述べていますか?
CSKとはどのような会社でしたか?
大川功会長のPrologに関する発言とは何ですか?
CSKの最終的な結末はどうなりましたか?
なんだ、この会社?〜SHIFTを調べていたら見えてきたCSKとの奇妙な共通点〜
最初の違和感
最近、ある企業の数字を見て首を傾げた。
株式会社SHIFT。 東証プライム上場、連結売上高1,106億円、従業員13,598名。 一見すると成功企業だ。
しかし、一人当たり売上高を計算してみると約814万円。 IT企業の一般的な水準は2,000万円~3,500万円。 つまり、業界平均の3分の1以下という異常に低い数字だ。 なぜだろう?
調べてみると、主力事業は「ソフトウェアテスト」。 つまり、プログラムのバグを見つける仕事だ。 なるほど、労働集約的な業務か。
「誰でもできる」というキーワード
さらに調べていくと、興味深い文言を見つけた。
「従来『職人の感覚』で行ってきたソフトウェアテストを標準化。 『誰にでもできる』仕組みを構築しました」
なるほど、スキルを必要としない単純作業に落とし込んだわけか。
実際、現場の声はどうなのか。 口コミを見ると:
- 「テスト設計・テスト実行が主なタスクの為、エンジニアとしての成長は期待できない」
- 「やることはテスト設計、実行の為、働きがいはあまり無い」
これ、どこかで見た構図だな…
CAT検定という不思議な入社試験
さらに面白いのが、独自の入社試験「CAT検定」だ。
「CAT検定は、SHIFTが独自開発したテストエンジニアの「素養」を評価するための検定試験」で、「IT未経験の方でも「テストエンジニアの素養」があれば合格できる試験」となっている。
「知識・スキル・経験は問いません」というのだから、驚きだ。
「合格率は約6%」という難関試験だが、実際には「2022年4月現在、7万人以上が受講」している。
数字が語る真実
ここで、奇妙な数字の不一致に気づいた。
公式発表では「2024年度におけるSHIFTの離職率は6.1%」となっている。
13,598名の6.1%は約830人。 しかし、「年間2,500人超を採用」しているという。 この差分、約1,700人はどこへ消えたのか?
別の資料では「例年の実績では、年間1,000人強を採用」ともある。 数字が合わない。
そうだ、CSKだ!
ここで突然、20年以上前の記憶が蘇った。 CSKという会社だ。
CSKは1968年創業。 汎用機を導入した企業への技術者派遣で急成長した。 金融機関の勘定系システムなど、重要な基幹システムの開発・保守を担当し、システムインテグレーターの草分けとなった。
CSKも「高度成長の売上高と見事な相関関係を示す社員数推移のグラフ」を社内に飾り、毎年400人を新卒採用していた。 しかし10年間、社員数は変わらなかった。 つまり、それだけの人数が毎年辞めていた。
まさに同じパターンだ。
CSKの強烈な記憶:Prologで全部やる!
私が学生時代、某企業の新社屋お披露目会に連れていかれた時のことを思い出した。
CSKの大川功会長のあいさつは今でも覚えている。
「これからはprologの時代です!prologを使えばCOBOLの10分の1でプログラムが書けます!うちはシステム開発をすべてprologで行います!」
私は耳を疑った。 COBOLは商用データ処理用の手続き型言語、Prologは推論エンジン用の宣言型言語。 根本的に用途が違う。 外部の学生だった私でさえ「何を作るの???」と疑問に思った。
しかし、ワンマン経営者の大川会長がこう宣言した時、誰も異を唱えられる雰囲気ではなかった。
CSKのその他の「伝説」
大川会長といえば、他にも強烈なエピソードがある:
- 新入社員全員に配布したCDに「CSKズッコケ音頭」や自身が熱唱する「東京ラプソディ」を収録
- 昇進試験に自著の内容を出題
- 役員全員にCSK柄のスーツを着用させる
超体育会系経営者だった。
個人の成功と組織の失敗
大川氏の個人資産は一時5000億円にのぼるとも言われた。 1998年にはMITに2700万米ドルを寄付し、セガには約850億円を寄付した。
しかし、2001年の大川氏逝去から10年後、CSKは住友商事系に吸収合併されてSCSKとなった。 事実上の救済合併だった。